高校から工学系の授業を、大前研一博士の提言

本日、7月14日配信の『 大前研一 ニュースの視点 』記事からの引用です。

 

特に以下の部分が印象的です。

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重要なのは、学部と修士課程の一体化ではなく、

高校から工学系の授業を始めることです。

日本の工業高校では一部授業に取り入れていますが、

普通高校でも工学部的な授業をはじめるべきだと思います。

その上で、高校と大学で連携をとるのも良いでしょう。

 

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大前研一博士の提言内容は、現在母校活性化の議論を展開する上で

大切な視点になりそうです。これからの時代を生き抜く際に、

このような視点で、工業高校の在り方を考えてみませんか?

 

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以下、引用開始:

 

『 大前研一 ニュースの視点 』

 

2017/7/14 #682

発行部数 167,705部(自社配信+まぐまぐ)

 

▼大学と大学院の一体化など、愚の骨頂。大学院は専門性を高める場所

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文部科学省の有識者会議は、先月27日、

工学系教育の見直しに関する提言をまとめました。

大学工学部の4年と大学院修士課程の2年で一体的な

カリキュラムを組む学部修士6年一貫制の導入を柱とするもので、

AIやビッグデータなど技術革新が目覚ましい一方、

従来の工学系教育は分野ごとの縦割りが顕著で

時代の波に対応できない、との声が上がっていました。

 

これは全く最悪の政策です。このような判断をするとは、

とても有識者と呼ぶべきではないと私は思います。

重要なのは、学部と修士課程の一体化ではなく、

高校から工学系の授業を始めることです。

日本の工業高校では一部授業に取り入れていますが、

普通高校でも工学部的な授業をはじめるべきだと思います。

その上で、高校と大学で連携をとるのも良いでしょう。

 

しかし大学院というのは、全く別で考えるべきです。

大学院の目的は、修士課程、そして博士課程を通じて専門性を高めていくことです。

例えば、米国のMITには全米・全世界の工学部から優秀な学生が集まり、

大学院では彼らがさらに専門性を磨きます。

この「専門性」こそ、大学院が持つ優位性であり重要な要素です。

 

学部と大学院の一貫性では、このような専門性を打ち出すことはできません。

専門性は博士課程とつながっています。

博士課程の学生が修士課程の学生に教えてくれる、

あるいはさらに高い専門性を持つ世界的権威の先生が直接教えてくれる環境。

この専門性を持つのは大学院であり、

大学ではこのようなことは無理です。

工学部と修士過程を一緒にしても、全く専門性は生まれず、

どちらにとっても良いことはありません。

 

どのような有識者会議だったのか私は知りませんが、

このような提言をするというのは世界の現状を知らないのでしょう。

全ての工学部は、最高の大学院に行くことを目的として勉強するべきです。

安易に一緒にしても、緩い環境を生み出し、

ほとんど役に立たない人間を作り出すだけになってしまう、と私は思います。

 

以上、引用終わり。